離宮「嵯峨院」の苑地の一部だった大沢池では、仲秋の名月の夜に「観月の夕べ」が催されます。一対の舟を浮かべて平安の雅が再現されます。
大沢池は平安時代に造られた周囲約1キロの人工池です。嵯峨天皇が弘仁(こうにん)年間(810〜824)に離宮嵯峨院をお造りになる折に、中国の洞庭湖をモデルとして設計されたもので庭湖とも呼ばれています。日本では最も古い人工の林泉だそうです。水面は約23,000平方メートルもあり、そこに大小二つの島が浮かんでいます。大きい島は「天神島」で天神社が鎮座しています。小さい島は秋には嵯峨菊が咲いて「菊が島」と呼ばれています。池畔に名古曽の滝(なこそのたき)があり、平成6年からの発掘調査によって平安時代を再現されています。大沢池、名古曽の滝ともに国の名勝に指定されています。大沢池は大覚寺の境内に属しています。
元離宮大覚寺は嵯峨山と号する真言宗大覚寺派大本山の歴史と格式のある門跡寺院で、嵯峨天皇の離宮嵯峨院の一部を、天皇崩御の後の貞観18年(876)に寺に改められました。大覚寺は華道嵯峨御流の発祥地で家元でもあり、寺内では美しい生け花が鑑賞できます。別ページの大沢池の桜もクリックしてご覧ください。
大沢池の場所 京都市右京区嵯峨大沢町
拝観料 時期により大覚寺と共通の拝観料が必要です。
大沢池への公共交通機関
京都駅前より市バス28系統にて「大覚寺」下車、東へ徒歩数分
四条河原町や三条京阪から京都バスの便もあります。
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