豊臣秀吉の正室、北政所（きたのまんどころ、ねね）高台院（こうだいいん）が秀吉の菩提を弔うために、徳川家康の財政的援助を受けて慶長11年（1606）に開いた禅寺で、「ねねの寺」と呼ばれて親しまれています。東山山麓の広い境内は紅葉、桜、萩、椿と一年を通じて花と紅葉に飾られ、京都の東山を代表する寺院、景勝地です。正しくは高台寿聖禅寺（こうだいじゅしょうぜんじ）といい、鷲峰山（じゅぶざん）と号する臨済宗建仁寺派の格式の高い寺院です。何度も火災に遭遇していますが、開山堂、霊屋（おたまや）、表門、観月台、茶室の傘（からかさ）亭、時雨亭が創建時の姿を残し、いずれも重要文化財に指定されています。秀吉とねねが眠る霊屋には、二人の木像が安置されており、華麗な蒔絵が厨子や須弥壇に施され、この美術工芸の粋を極めた蒔絵装飾は高台寺蒔絵と呼ばれています。小堀遠州が作ったといわれる桃山文化を今に伝える美しい庭は国の史跡、名勝に指定されています。開山堂が影を落とす臥龍池（がりゅうち）や池泉回遊式庭園の堰月池（えんげつち）に紅葉が映り込む時期には夜にライトアップされ、幻想的な光景が楽しめます。寺宝として所蔵する多くの美術工芸品はねねの道の西向かいの「高台寺掌（しょう）美術館」で見ることができます。
高台寺の桜をクリックすると高台寺の桜の写真をご覧いただけます。
宗派 臨済宗建仁寺派
所在地 京都市東山区高台寺下河原町５２６
拝観 ６００円(掌美術館拝観も含まれています。) １時間以内無料駐車場あり
高台寺へのバス 市バス「東山安井」下車、徒歩約５分（京都駅から２０６系統）
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