霊験あらたかな大聖歓喜天、不動明王を祀る山科聖天(しょうてん)双林院は毘沙門堂の塔頭寺院ですが、入口に鳥居のある寺院としても知られています。訪れる人もそれほど多くなく、鮮やかな紅葉をゆっくり堪能できます。
双林院本尊の大聖歓喜天は入って右側の聖天堂にお祀りされていて、商売繁盛や夫婦和合に御利益があるとして深い信仰を集めています。
紅葉の美しい不動堂のご本尊は脇佛に四大忿怒(しだいふんぬ)像を従えた五大明王だそうです。不動堂の前に掲げてある不動明王像についての由緒書によると、「本尊は愛染明王や馬頭観音(平安朝以前の作)その他数の佛像が巧みに組み合わされたものでその数は約三百部材に及ぶ。特に頭部には如来の螺髪(らはつ)があり、その頂点には楊枝(ようじ)状の部材が約百本納められているという他に例のない珍しい佛像である。織田信長の焼討により損傷した多くの佛像を當時の佛師が二度とこのような悲劇が起こらないよう祈りを込め、災難の種を護摩の炎により消滅させ、私達人間の苦しみの身代りとなって願いをかなえて頂けるという不動明王として蘇らせてものであると言われています。」と由緒書に書かれています。
別サイトの山科聖天双林院をクリックすると聖天堂の写真も見られます。
所在地 毘沙門堂の前を左に数分進むと入口があります。毘沙門堂境内からも行けます。
拝観 境内拝観自由
山科聖天双林院への公共交通機関
JR琵琶湖線(東海道本線)「山科」下車、北へ徒歩約20分
市営地下鉄「山科」、京阪電車京津線「京阪山科」下車、北へ徒歩約20分