延暦寺文殊楼(もんじゅろう)

 現在見られる建物は寛永19年(1642)に再建されたものです。

 慈覚大師円仁が中国五台山の文殊菩薩を勧請して創建されたので文珠楼と呼ばれています。

 今も楼上には文殊菩薩がお祀りされていて、学芸上達や入試合格を祈願する人達の参詣が続いています。 

延暦寺文殊楼の由緒

▼下は延暦寺文殊楼の前に掲示されている駒札説明板(下の写真)の文を書き写しています。

延暦寺文殊楼 一棟
もんじゅろう

 大津市指定文化財 建造物 一棟
           (大津市坂本本町)
 文珠楼は、延暦寺根本中堂の正面の尾根上のあって、ほぼ東を向いて建っています。桁行(けたゆき)三間、梁間(はりま)二間、二重、入母屋(いりもや)造、銅板葺の構造をもち、一見楼門のように見えます。楼上には文殊菩薩が安置されています。
 創立は根本中堂と同じく古いものです。寛永の復興にたって中堂、講堂とともに再建されましたが、寛文八年(一六六八)に焼亡してしまいました。そのためすぐに再建された文珠楼が現在のものです。寛永の建物より小規模となり、全体的には唐様が取り入れられていますが、古い和様も忘れずに入っているところに苦心がしのばれる折衷(せっちゅう)様式となっています。いずれにしても江戸時代の代表的な様式の建造物です。
 昭和四八年(一九七三)に市の指定文化財に指定されました。
           大津市教育委員会
平成五年(一九九三)一〇月一日
 上は文殊楼に掲示されている大津市教育委員会の説明板(下の写真)の文をそのまま再録しています。

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