弥勒石仏(みろくせきぶつ)
西塔釈迦堂の裏(北側)の坂道を登った香炉岡の上に丈が2メートル余の石の弥勒菩薩様がお座りになっています。
比叡山で見られる石仏では最も古いもので、鎌倉時代初期に彫られたものと推測されています。台座の下の部分は別の石ですが、像身と光背と台座の一部分が一つの石で彫られています。
向かって右側が大きく破損していますが、信長の比叡山焼き討ちによる損傷と思われています。光背には梵字が書かれた11個の月輪が彫られています。
石仏の背面(下の写真)に特徴があり、中央に大きな月輪、左右に小さな月輪が彫られ、それぞれの月輪の中には釈迦三尊の浮き彫りされた梵字が確認されます。中央下の深い四角の彫り込みには経巻が納められていたのではないかと言われています。
令和2年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」にゆかりのある比叡山東麓に位置する西教寺 明智光秀一族の墓も御覧ください。