由 緒
大沢池(おおさわのいけ)
大沢池は大覚寺の境内に属しています。春には水面を取り囲むように桜が咲き揃い、のどかな光景が広がります。天神島に架かる橋の赤い欄干や多宝塔を取り込んでカメラを向ける人が並びます。大沢池は平安時代に造られた周囲約1キロの人工池です。嵯峨天皇が離宮嵯峨院をお造りになる折に、中国の洞庭湖をモデルとして設計されたもので庭湖とも呼ばれています。日本では最も古い人工の林泉だそうです。水面は約23,000平方メートルもあり、そこに大小二つの島が浮かんでいます。大きい島は「天神島」で天神社が鎮座しています。小さい島は秋には嵯峨菊が咲いて「菊が島」と呼ばれています。池畔の北側に名古曽の滝(なこそのたき)があり、平成6年からの発掘調査によって平安時代を再現されています。大沢池、名古曽の滝ともに国の名勝に指定されています。大沢池は月見の名所として知られ、秋には一対の龍頭鷁首(りゅうとうげきす)の舟を浮かべて「観月の夕べ」が催されます。
大沢池の所在地 京都市右京区嵯峨大沢町
大沢池の拝観料
桜の咲く時期には500円で池畔と大覚寺堂宇とが拝観できます。
大沢池への公共交通機関
京都駅より市バス28系統にて「大覚寺」下車、東へ徒歩数分
四条河原町や三条京阪から京都バスの便もあります。